2010年05月07日

DPCPを原薬リストに含めるのは適切ではない。

なぜアメリカでは、SADBEDPCP使ってはいけないのでしょう?
SADBE
に続いてDPCPについてもFDAの資料から
見てみたいと思います。

FDAのこの資料は、1999年のもので新しいものではありません。
それでも現在でも適用されているものです。様々な検討の結果、
評価が出されています。SADBEの評価と殆ど同じです。

接触感作剤に関するHDF-540報告
FDA薬品化合物諮問委員会

assessment1
DPCP
の特性はよくわかっているが、加水分解や光照射で
容易に分解する分解後の生成物については明確にされいない
調合に使用されるDPCPは、研究文献中のDPCPとは、レベル
不純物の含有タイプなどで種々異なっているかもしれない。
このことが、臨床の特性や毒性に違いをもたらしているのであろう。

asessment2
DPCP
は、光毒性がある。哺乳動物としての遺伝毒性慢性毒性
生殖毒性発がん性などの研究がなされていない。それ故、DPCP
ヒトへの潜在的毒性,催奇性の可能性があるかなどは、わかっていない。

assessment3
ヒトへの安全性についての分析は限られてれている。ヒトがDPCP
さらされた場合の副作用は、文書で報告されている。多形紅斑皮膚湿疹
蕁麻疹
執拗な白斑炎症後の色素変化

assessment4
verucca疣贅、 alopecia areata円形脱毛症には、認可された治療法が
ある

assessment5
尋常性疣贅
円形脱毛症実験的代替治療法として
1983年最初の臨床報告がされて以来、DPCPは、
使用されてきた。広範に使用されるようになった根拠
明らかでない

assessment6
DPCP円形脱毛症疣贅への長期治療の効果根拠は、
僅かしかない。DPCPでの円形脱毛症治療は、治療中には
外見上価値のある発毛がある。しかし、治療を止めれば
髪は失われる

Z.Recommendation
4つの判定基準
によりDPCP原薬のリストに入れるべきか評価した。
1)化学的性質
2)安全性
3)薬品調剤物質としての使用履歴

4)物質の効果ありか効果無しかの適用できる根拠

それぞれの評価基準からの平衡の取れた評価は、
DPCPをリストに入れるのは適切ではない」と推奨することとなった。

DPCPの安全性最小限で評価する為にノンクリニカルの研究
non clinical studies)が行われた。これら研究は、体内組織での
毒性の可能性
特徴付けるものでもなく局所への長期の適用によって
引き起こされる皮膚毒性描き出すものでもない
前述の研究(体内毒性皮膚毒性の研究)無しにDPCPの安全性についての
結論を出すことは出来ない。

[non clinical studyとは、通常は動物を使った研究。
 人間に使う治験の前に行うものです。補足します]

使用履歴の証拠
から言えば、DPCPは、疣贅への第2第3の治療法
成り得るかもしれない。たぶん円形脱毛症へも。
DPCP局所感作剤としてDNCBより一般的に使用されている様に
見受けられる。その大きな理由は、後者DNCBは、毒性評価
20年以上の間、適用できるものとされてきたのだが毒性が確定
されてしまったからである。DNCBの明らかになった毒性は、
まだ知られていないDCPCの毒性への注目を無くしているようだ

DPCP原薬リストに入れられなくても、DPCPのヒトへの使用を
INDファイルに入れることが出来る。この方法を採るなら
重要で臨床面でも当を得た情報を備えることが出来る。次のような情報を。
(1)DPCP化学的性質(その安定性、異なる溶媒中における溶解度比較)
(2)安全性の分析DPCP薬理学/毒物学長期の皮膚使用に関する安全情報
(3)臨床副作用分析色素反応の危険性、湿疹反応の危険性

[(3)に書かれている臨床副作用の臨床はclinical。2つ前の節の
non clinical との対義語です。英語で直接読むことをお勧めします。
その方が、わかり易いです。]

DPCPの危険性
について述べてきました。
以前もカナダのDPCP治療を紹介して日本での適用法の違いを
指摘してきました。そこでは、避妊して使用することなどその危険性
明示してありました。またその資料には、薬剤を調合している人の写真が
載せられていて、ゴム手袋をつけ白衣を着ていました。
(文字でも書かれていたと思いますが・・・。)
処方された薬剤を自分で使ってはならないこともイタリック体で書かれていました。
限られた病院だけでこの薬剤が使用されていました。

日本での適用法と感じています。
自宅で塗るようにSADBEでしたか?処方されて塗っている人もいます。
手袋エプロンなどの準備の指示もなく。避妊などの言葉も無く。
病院に通う必要が少ないと喜んでいる人もいますが、その危険性
理解しておられるのか?心配です。病院としては、医師、薬剤師、
看護士への危険が少なく、都合が良いでしょうが・・・。

カナダの医師も、著書で前提条件を守らず妊娠した人がいたことへの
驚きを示していました。奇形児は誕生しなかったとは述べていました。が、
危険性は将来的に明らかにされるもので、潜在的なものは・・・。

一時的には髪の毛が生えるようですが、長期的な利益は
無いと思います
。将来的なことを考えることが必要だと思います。カナダの資料では、塗布してすぐにウイッグや帽子で覆うこと
そして、酷いかぶれや、規定の時間が経過した後は、
石鹸で洗い流すとなっていました。

免疫療法は、本当は何が起こっているのかまだ解明されていません。
そして、薬剤の性質も条件が違えば、大きく変化します。また、
免疫が反応することの意味もよく考えると、いくら一時的に髪が生えるとは
言え、選択肢には、入れたくないものでしょう。

思春期の過ごし易さから、これしかないと思う場合もあるかもしれませんが
将来的なことを考えて良い選択をできるように学校環境などを積極的に
改善していきたいものです。
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