2008年09月25日

円形脱毛症の治療ガイドラインX(無作為の管理された治験の論評Cochrane Libraryの最新の発表の要約)

既存の円形脱毛症の治療に効果的なものが無いと言うScienceDaily
ニュース、実際にCochrane Libraryで見たものと微妙に違っていました。
記事には共著者以外の名前が出ていて私には、理解しにくかったです。
また、欲しい情報に欠けていると感じました。
ScienceDailyの考えが主体になっているように思えました。

重なる部分もあるかと思いますが、掲載したいと思います。
Cochrane Library から 円形脱毛症への介入(治療法)

素人の感じたままの翻訳です。直接原文から読まれることをお勧めします。

     Interventions for alopecia areata円形脱毛症への介入(治療法)
Delamere FM,Sladden MJ
Dobbins HM,Leonardi-Bee J



Summery
円形脱毛症全頭円形脱毛症汎発性円形脱毛症の治療法(介入)


円形脱毛症、全頭円形脱毛症、汎発性円形脱毛症の患者に長期的な益をもたらす
と言う多くの治療法は、治験による良い根拠(エビデンス)がなかった。

円形脱毛症AA
は、、円形に髪の抜ける病気です。その大きさや数、病気の進行具合
人によって様々である。頭皮全体に渡るもの全頭円形脱毛症)や身体全ての毛に
及ぶもの
汎発性円形脱毛症)もある。ある時は、病気がそれ自身で良くなる場合もある。
しかし、より悪くなることもある。

治療は、頭皮に塗る様々なクリームやローション、局所コルチコステロイドまたは
コルチコステロイド内服ミノキシジルや更に簡単な治療を含む。ある皮膚治療法は
痒みや、クリームを塗った部分の毛が生えなくなるといった不愉快な副作用
ある。ステロイド内服深刻な副作用を引き起こすかもしれない。また、治療が
続けられる間あった毛の成長は、一旦、治療が終わればどうなるか保証されて
いないのである。

私達は540人の患者を含む17のランダムな管理された治験を判断した。二つの
局所コルチコステロイドを比較した一つの研究だけが短期の十分な効果を示した。
長期の有益な発毛を示したものは無かった参加者発毛の点や、生活の質(QOL)
から見て改善されたかを報告するよう意見を求めたが、どの研究も治療による改善を
示さなかった
との意見だった。

これは、Cochraneの論評簡単に平易な言葉にした要約で、Cochrane
 Collaborationによって準備され、保持されているもので、Cochraneの系統的論評
2008年第3号
として、最近発表された。著作権は
Copyright コピーライトマーク 2008 The Cochrane Collaboration. Published by John Wiley and Sons, Ltd.. 論評の全文は The Cochrane Library (ISSN 1464-780X).で。
この記録は、以下のものとして引用されなければならない。
Delamere FM, Sladden MJ, Dobbins HM, Leonardi-Bee J. Interventions for alopecia areata. Cochrane Database of Systematic Reviews 2008, Issue 2. Art. No.: CD004413. DOI: 10.1002/14651858.CD004413.pub2

この号は2008年4月16日に初めてオンライン上で発表された。

概要

背景
円形脱毛症
は、丸いはげた部分を作る毛を失う病気だが、感染した部分に何ら
脅威に感じることは起こさない病気である。頭皮全体に感染することもある
(AT全頭円形脱毛症)が、身体全体の毛を失うこともある。(汎発性円形脱毛症
それは、人口の0.15%が罹患する比較的よくある病気である。多くの場合
自然に治るself-limiting病気だが、毛を失うことは、しばしば社交面
情緒面において深刻な影響がある。

目的
円形脱毛症全頭円形脱毛症汎発性円形脱毛症の管理に使われる
治療法の効果を査定すること

調査手段
以下を調査した。
the Cochrane Skin Group Specialised Register in February 2006,
the Cochrane Central Register of Controlled Clinical Trials
(The Cochrane Library Issue 1, 2006), MEDLINE (from 2003 to
February 2006), EMBASE (from 2005 to February 2006),
PsycINFO (from 1806 to February 2006), AMED (Allied and
Complementary Medicine, from 1985 to February 2006),
LILACS (Latin American and Caribbean Health Science
Information database, from 1982 to February 2006),
and reference lists of articles.
また、現在行われている治験のうちオンライン上に登録されているもの
をも調査した。

評価基準の選定
円形脱毛症、全頭円形脱毛症、汎発性円形脱毛症の局所的治療法
系統的(systemic)治療法
両面で効果を評価されたランダムで
管理された治験


データの収集と分析
2人の権威者
治験の質と引き出されたデータ査定した。更なる情報を
求めて治験の責任者連絡を取った。また、含まれている治験から副作用の
情報を収集した。

主要な結果
17の治験
には、総数540人の患者が含まれている。各々の治験は
6人から85人の患者を含むもので、局所コルチコステロイドコルチコステロイド
内服
局所シクロスポリン光学力学療法局所ミノキシヂルを含む治療法の
範囲で査定した。偽薬を使ったものと比較して、発毛に関して十分な治療効果を
示した治療法は無かった
参加者自身発毛があるとか生活の質が向上した
と評価した研究は無かった

権威者の結論
ランダムな治験
の中で良く評価された円形脱毛症治療法は少しも無かった
円形脱毛症に一般的に使われているにもかかわらずDPCPDNTC
コルチコステロイド内用(注射)、dithranolを使った治療には、
RCT無作為の管理された治験)は、無かった
同様に、局所コルチコステロイドミノキシジルは、広く処方され
安全なようだと言われているにもかかわらず、長期的に有益だと言える
信頼できる根拠は無い
殆んどの治験は貧弱な報告で、重要な臨床的益は、
不十分である
長期の効果的な治療法だと評価される、良く導かれた
研究が、深刻に求められている

特に病気の初期には自発的な発毛の可能性があることを考慮して
治療しないと言う選択肢を選ぶ事や個人の好みによっては、
ウィッグを着けることが、この病気を治療する代替療法と言えるであろう



人口の0.15%が罹患する一般的な病気とありました。数字が実状に
合っているように感じました。

論評に含まれている17の治験について詳しい記述があります。
最近行われているランダムな管理された治験のうち、オンライン上で
発表されているものも含まれているとあります。ですから、過去から
現在までの
ランダムな管理されている治験の主なものは、殆んどが、
調査され評価されたと言えます。

その結果患者にとって益のある治療法は見出せなかったのです
50%や75%の発毛で有効と言うような判断ではないことが判ります。
患者にとって本当に効果があったと感じられるものが、無いのです
現在行われている治療には、危険なものが多いです。
ランダムで管理された治験も稀です。日本で行われている治療の多くは、
この論評で、調査される対象になる資格のないものが、殆んどと思われます。
治療と言うものは、厳密にその効果と危険とを比較検討するべきものです
この論評の示していることをきちんと受け止める事はとても大切です

円形脱毛症への介入。interventionと言うこの言葉、現在流行の
「治療と言う語の替わりに使う言葉?」かもしれませんが、自然に治ると
言われているこの病気に対しての現在の治療の位置を言い当てている
ように感じています。

危険な治療に飛びつくことなく自然発毛を待つことが、
肝要だと思います




posted by ららららら at 08:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 円形脱毛症の治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月19日

円形脱毛症の治療ガイドラインW(無作為の管理された治験への国際機関の論評ScienceDailyの記事)

      無作為の管理された治験についての論評

  AA円形脱毛症のランダムな管理された治験の調査が行われていました
(これまでは、無作為の管理された治験の論評は、見たことがありませんでしたが、
 期待されていた、より正確な効果を測ることのできる治験についての論評です。)
(もっと早く気付けばよかったのですが、9月16日夜に気付いたので・・・。NAAF
への掲載はいつだったのか把握していません。)

NAAFのHPのトップページにある左の青い四角の一番下Awareness&Eventsを
クリック。Newsの「必読記事」Must Read Articlesをクリックして一番上にある
研究円形脱毛症通常の治療法支持していない」をクリックしましょう。
Science DailyのScience  News がでてきます。左のトップ記事です。
(2008年4月16日付のものです)
(詳しくは、原文からお読みください。専門知識の無い母親の翻訳です。一部削除していましたが
再度掲載しました。)
 


     研究円形脱毛症通常の治療法支持していない
SienceDaily
(2008年4月16日)ー
一般的に”はげる”形で、あなたの髪の毛が束で抜け落ちているなら、
現在行われている研究に対する新しい論評は、残念ながら不快なものとなるかもしれない。  
              
         
alopecia areata 円形脱毛症として知られている病気の患者は、
信頼できる安全で長期の治療法無い”と言うことを理解しなくてはならない。”
と論評の共著者であるオーストラリア タスマニア大学の専任講師で皮膚科医である
Mike Sladden博士は、述べた。

円形脱毛症AAは、アメリカやイギリスでは50人の皮膚科医がいればそのうちの
1人の割合で遭遇する病気だと報告されている。また、ある研究によると1.7%の人が
生涯のいずれかの時に罹患するとも言われています。

病気はしばしば円形の脱毛を起こす。他の毛は残っていても体のある部分の毛が、
抜け落ちる。しかし、或る場合は、すべての髪の毛が抜けたり、身体の全部の毛が
抜けたりもする。

殆んどの患者が、20歳前に、はげている丸い部分が広がることから始まっています。
多くの場合、脱毛は繰り返すものの、その都度良くなっていきます。

研究は、AAは、免疫システム毛嚢を攻撃して起こることを示唆している。
ある場合は、身体的ストレスまたは精神的的ストレスに関係しているが、
その他の場合は、明らかな、きっかけは無い

Sladdenとその同僚たちはAAの17の無作為の管理された治験を調査しました。

この論評は、Cochrane Libraryの最新の刊行物で見ることができる。
医薬研究を評価する国際機関The Cochrane Collaborationの出版物で。
この論評のような系統的な論評とは、話題になっている医療治験の内容と質
両面について考察した後、医療治験について根拠に基づいた結論を導く事です。

研究では、540人の患者を観察したいくつかの治療法の効果を測っており、
局所コルチコステロイドコルチコステロイド内服、局所シクロスポリンによる治療
をも含んでいる。これらの薬は、混乱してカラダを攻撃する免疫システムが
それを止めようとするのを抑えてしまう

研究はジニトロベンゼンコルチコステロイド内用(注射)、dithranol内用を含む
他の治療法をも調査した。

論評によると、どの研究も長期の効果ある発毛を示さなかった。--半分以上の
髪の毛を失うと言う結果もあった。

ランダムにされた治験で、良く評価された治療法殆んど無く参加者の目で見て
成功と言えるもの生活の質(QL)から判断して評価できるものは
何も無いことがわかった。”と論評の著者は述べた。

論評は、11の他の研究も調査するように期待されたが、できなかった。
或る場合、研究者は研究の書類を準備できなかった。またその他の
研究もその時点でまだ発表されていなかった。(not published)

一つの小さな未発表の研究は、玉ねぎジュースを頭に付けて
60人の対象者のほとんど半分で発毛が見られたと言うものであった。
すべてが、軽い病状で頭の四分の一以下の罹患であった。
玉ねぎジュース代替薬として、感染の治療に使われていた。


Sladdenは、髪の毛を失わないようにしたいと言う願い適用できる治療法の
危険性
についてバランスの取れた見方をするべきだと述べた。

”たとえ確証された治療法が無くとも、ある患者は’安全な’治療法を--局所ステロイド
の様な--治療する利点について良い証拠が欠けている場合も--選ぶかもしれない。”
”医師と患者は病状について率直に話し合い治療とそれによって得るかも知れない
見返りについても話し合う必要がある。そして、有害であるかもしれない治療法は、
避ける必要がある。”と、彼は言った。

Wake Forest 大学の皮膚科助教授のAmy McMichael博士は、皮膚と髪の毛に
影響するだけで命には別状ない病気に何十万ドルものお金を使う機関は、無いので、
品質の高い研究は少しも無いと述べた。

それでも、或る場合、適用できる治療の多くが、効くこともある。と彼女は言う。
しかし”誰が治療法に良い反応を示すか、そしてどの位の期間それが
維持できるか予告することはできない”とも述べた。

他の皮膚科医、カリフォルニア州VallejoのPermanence医療グループ
Paradi Mirmirani博士は、”何も効かない”と言う論評の発見や推測に
がっかりするべきではないと言う。

"それら治療が何も果たさないとしても毛が自然に生えてくるかもしれない
のも事実である”と彼女は言った。”しかし、少なくとも医師と話し合ってみるべき
選択できる治療法はある。”

参照:Delamere FM, et al. Interventions for alopecia areata (Review). Cochrane Database of Systematic Reviews 2008, Issue 2.

Center for the Advancement of Health (2008, April 16). Studies Don't Support Common

この記事がどの程度大切な記事であるのか、17のランダムな管理された治験
何処のどのようなものか、きちんと調べてから語らないといけないのではないかと
思います。この論評が、実際にどのような内容を伝えているのか、この新聞の記事
では、明確に判りません。(記事中にラインを2本挿入しました。共著者の言葉が、
判るように。)NAAFが、”必見記事”として掲載していますので、
信頼できるものと見ています。これまで無かったランダムな管理された治験が
行われて
国際的な医療治験を評価する機関が行った論評です。
(取り急ぎ記事にしました。)
Pub Medで、いくつかの最新の研究を見ましたが、その効果の評価に疑問を
抱いていましたので、専門機関の論評貴重なものとして捉えたいと思います。

NAAFHPの改定4月末にあって、治療法についての見解が大きく変化
していると感じました。そのことと関係しているのではないかなと思います。
この記事の日付からも、その様に思えます。
NAAFの治療法についての記述の変更は
円形脱毛症のBESTな治療NAAFとBADの記事からの考察  
に書いています。

無作為の管理された円形脱毛治療研究では、長期の効果ある成果を上げる
ものはなかった
のです。国際的医療治験の評価機関の論評です。

私達が目にするのは、その様なランダムな管理された研究とは程遠いものが
殆んどです。この調査に値しないものばかりです。

誰もが、良くなりたいと思います。しかし、治療を受ける前に良く考えてみましょう
その治療は、効果のあるものですか   長くそれを維持できますか
あなたの身体に将来的に害を与えるものではないですか?

危険な治療をせずに自然発毛を待つこと一番の治療法ではないかと
思います。多くの人々にも知って欲しい内容です。

この内容についてのCochrane Collaborationによるものを見つけました。
次回、円形脱毛症のガイドラインXとして掲載します。